鳴子温泉姥の湯旅館―義経ゆかりの源泉かけ流しの名湯2010/12/18

 鳴子温泉郷にある姥の湯に入ってきました。かなり前に入ったことがあるのですが、その時は源泉が4本もあり、しかも源泉かけ流しであることを知らずに何処か1つのお湯に入っていたと思われます。
 源義経が奥州に逃れる文治元年に子どもの産湯を使ったと伝承のある温泉です。産湯が姥湯になったといいます。

鳴子温泉姥の湯

 源泉が4本あり、男女別に内湯が3つと混浴の露天風呂が1つあります。いずれも源泉かけ流しです。主成分は共通してナトリウム・カリウム・マグネシウム・カルシウム・塩化物・硫酸塩・炭酸塩ですが、こけしの湯の源泉には硫化水素イオンが入っていました。

 亀若の湯は姥の湯単純泉を使い湯口からは47.6℃のお湯が注がれているにもかかわらず、お湯の温度は38.0℃と低すぎました。寒くて風邪を引きそうなので早々に引き上げました。

鳴子温泉姥の湯の亀若の湯の看板
鳴子温泉姥の湯の亀鶴の湯

 こけしの湯は硫黄泉を使っていました。湯口から49.9℃のお湯が注がれていて風呂の温度は41.0℃でした。硫化水素イオンが還元されて硫黄が浴室いっぱいに付着していました。よく温まりました。

鳴子温泉姥の湯のこけしの湯の看板
鳴子温泉姥の湯のこけしの湯

 露天風呂(啼子の湯)はお湯の入れ替え中ということで入ることはできませんでした。53.1℃のお湯が注ぎこまれていて、風呂の温度は46.1℃ありました。

鳴子温泉姥の湯の露天風呂

 源義経風呂は宿泊者専用で鍵が掛かっていました。源泉は芒硝泉を利用しています。源泉の温度は60℃のようです。

鳴子温泉姥の湯の義経の湯の看板
鳴子温泉姥の湯の由来記
鳴子温泉姥の湯の碑

 800年の伝承を伝える鳴子温泉の名湯は旅館内にある姥湯の碑の下の岩盤から沸き出でています。洪水で何度も源泉を失ってきましたが、未だに源泉が絶えることなく沸き出でています。
 施設の老朽化はむしろ趣があっていいのですが、フロントに座って携帯のメールに夢中になって、帰る人に目もくれないのには呆れてしまいました。
 土日でも鳴子温泉の賑わいは寂しい限りです。

東鳴子温泉ホテルニューあらお―400年の伝承の湯を守り続ける名湯2010/12/11

 宮城県大崎市の鳴子温泉郷にある東鳴子温泉ホテルニューあらおに入ってきました。7、8年前に一度宿泊していい温泉だった記憶があったので、改めて再入湯しました。

東鳴子温泉ホテルニューあらお

 源泉は炭酸泉と黒湯泉の混合泉でした。温度は61.0℃と高温で源泉かけ流しです。色は少し黒色をしています。主成分はナトリウム・カリウム・カルシウム・塩化物・硫酸塩・炭酸塩・リン酸塩でした。マンガンと鉄分が微量入っていました。

東鳴子温泉ホテルニューあらおの浴場入り口

 内湯と露天風呂が各男女別に一つずつありました。元は国鉄の保養所だったので男性の利用者が多かったので、女性風呂の2倍の広さになっているそうです。

鳴子温泉ホテルニューあらおの男湯

 内湯の温度は40.7℃、湯口から61.6℃のお湯が流れていました。露天風呂は41.5℃あり、湯口からは57.3℃のお湯が多く流れていました。入浴者が少なかったためか内湯より高温でした。
 仙台藩士や岩出山城主が入湯した御殿の湯を400年ぶりに復興させました。説明では男子用風呂に繋がっているということだったのですが、分析票などがなく、よく分かりませんでした。

東鳴子温泉ホテルニューあらおの露天風呂

 源泉の利用状況などをフロントで質問したため、経営者が入浴後に声をかけていろいろ話をしてくれました。

「レジオネラ菌での死亡者が毎年1万人以上になっており、3ヶ月ごとにきちんと検査して、検出がゼロとなっているところは非常に少ない。
鳴子温泉の8~9割が外国籍のオーナーになっている」

rejione

 隣に東鳴子温泉神社がありました。入り口には温泉の沿革を記した説明板が設置されていました。

東鳴子温泉の由来記
東鳴子温泉神社の鳥居
東鳴子温泉神社の祠

川渡温泉藤島旅館―広大な日本庭園が楽しめる老舗の湯治宿2010/12/10

 宮城県大崎市鳴子温泉郷の川渡温泉藤島旅館に行って来ました。風呂は内湯だけです。日帰り入浴では大浴場に入浴できます。宿泊者は中浴場に入れます。大浴場が掃除中の場合は中浴場に入ります。入浴料は200円。

川渡温泉藤島旅館

 源泉は真癒の湯の高温と冷泉二本の混合泉でした。温度は47.6℃で、風呂の温度は40.3℃、湯口からは46.1℃のお湯が注がれていました。
 主成分はナトリウム・カリウム・マグネシウム・カルシウム・塩化物・硫化水素イオン・硫酸塩・炭酸塩でした。浴場では硫黄の匂いがしました。

川渡温泉藤島旅館の浴場入り口

  お湯の温度が低い場合は加温しますが、源泉かけ流しです。色は薄緑に濁っていました。脱衣所は広く浴槽が眺められます。

藤島旅館の風呂

 2000坪の日本庭園があり、散策に楽しむことができます。池には年齢50歳という鯉が主として君臨しているといいます。


川渡温泉藤島旅館の庭園
川渡温泉藤島旅館庭園の池の主説明板

 早朝の午前七時から営業しており、午後12時まで入浴できていましたが、新年から午後11時までとなるそうです。

中山平温泉東蛇の湯―鳴子温泉郷の源泉かけ流しの湯治宿2010/12/07

 宮城県大崎市鳴子温泉の中山平温泉東蛇の湯に入ってきました。隣の鳴子らどん温泉と経営は同じらしく、こちらは自炊部となっています。料金は300円。廊下にコインロッカーがありました。

中山平温泉東蛇の湯

 源泉は98.8℃の高温なので、内湯と露天にそれぞれ浴槽が二つずつあり、一切の加水の設備もなくして、一方の浴槽の温度が下がってきたら使用するという方式をとっていました。文句なしの源泉かけ流しです。
 主成分もナトリウム・カリウム・カルシウム・塩化物・硫酸塩・炭酸塩に加えて、硫化水素イオン・メタホウ素イオンという珍しい成分が含まれています。

中山平温泉東蛇の湯の内湯

 内湯の温度は44.9℃あり、湯口からは申し訳け程度のお湯が注がれていました。露天の温度は40.3℃でしたが、湯口からは66.1℃の高温のお湯が流れていました。
 露天風呂は川の傍にあり、自然に囲まれてのんびりするには最適のロケーションでした。

中山平温泉東蛇の湯の露天風呂

 お湯は申し分なしですが、湯治文化の衰退は避けようもなく、施設の傷みや汚れがめだちました。脱衣所には洗面施設もありませんでした。

川渡温泉玉造荘―環境が抜群の源泉かけ流しの温泉宿2010/11/10


 宮城県大崎市の鳴子温泉郷にある川渡温泉玉造荘に行ってきました。川渡温泉から離れた路地の突き当たりにあり、山に囲まれて庭園も整備されており、公立学校共済組合が運営する申し分のない温泉施設です。

川渡温泉玉造荘

 風呂は内湯の男女別だけです。源泉は玉造1号線と2号線の混合源泉で、温度は47.5℃あり、湯口からは45.8℃のお湯が勢いよく注ぎこんでいます。風呂の温度は40.8℃と少し低めでした。

川渡温泉玉造荘の風呂

 主成分はナトリウム・カルシウム・塩化物・炭酸塩・硫酸塩で、文字通りの源泉かけ流しです。浴室の扉を開けると硫黄の臭いがしました。
 
川渡温泉玉造荘の坪庭
川渡温泉玉造荘の庭園1
川渡温泉玉造荘の庭園2

 料金は1000円が基本のようですが、平日や昼休みなどは800円になるようです。休憩室に和室が使用できます。
 庭の池には鯉が泳いでおり、鴨もいました。パークゴルフをするグランドもありました。